在宅介護が大変だと感じるのは、全ての作業を一人でおこなわなくてはならないからだ。
食料や日用品の買い出しから、料理、洗濯、掃除などの家事をこなし、利用者の食事の世話や入浴の補助、トイレ介助もおこなうため、肉体的な負担がかかりやすい。
特に、認知症の患者の場合は、次の行動が予想できないため、トラブルが起きたときにも一人で対処方法を考えて、解決しなくてはならない。
また、利用者のなかには介護士に対して暴言や暴行をおこなう場合もある。
体が不自由になり、行き場のないストレスを発散するためにおこなうことが多い。
介護をするときには、なぜ暴言や暴行を繰り返すのか、その引き金となる行為を注意深く観察しながら介護をおこなうことが必要だ。
そして、在宅介護では利用者と同居する家族との間で、トラブルになることもある。
介護の方法についてクレームをいれてきたり、セクハラのような発言をされることもあり、精神的に負担を感じることがある。
また、介護士を家政婦と間違えて、草むしりやペットの世話を頼んでくる場合もある。
だが、介護士は利用者の生活全般をサポートすることが仕事であり、家族の要望に応える必要はない。
トラブルを回避するためには、利用者の家族に事前に介護の方法を理解してもらう必要があり、介護士ができることとできないことを説明することが大切だ。
また、クレームやセクハラを受けた場合には、上司に相談して注意してもらったり、担当を変えてもらうなどしてもらうようにする。