在宅介護は要介護者の安全を確保することがもっとも重要な課題と言っても過言ではない。
住宅の多くは介護に特化した構造ではないため、介助作業が難しくなる。
また、介護を行う親族も知識や技能に乏しい素人なので、介護施設のような質の高い介護を行うのは容易ではない。
在宅介護は住み慣れた自宅で余生を過ごせるのが利点だが、その一方で専門性の高い介護を受けるのが難しい欠点もある。
特に夜間の介護は要介護者も親族も心身の負担が大きい。
複数人で交代しながら行うか、ナイトケアなどを定期的に利用して休息を取るようにしよう。
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夜間に介護を行う場合、安全かつ快適に行うための工夫を忘れてはならない。
市販の介護グッズを上手に使うことで、夜間の介護の質を向上させることができる。
たとえば照明の扱い。
安全確認をスムーズに行うため、要介護者の居住空間は明るく保つのが望ましいとされているが、その一方で当人の眠りが浅くなる問題も無視できない。
また、親族の就寝スペースまで明るく照らされる問題もあることから、必要な時だけ照明が点灯するようにセンサーを取り付けるなどの工夫が求められる。
大きな音が発生しないように吸音作用があるシートを壁や床に貼るのも夜間の介護を快適に行う工夫のひとつだ。
段差を解消するスロープは暗所で光る夜光塗料が塗布された物を使うことでより安全性を向上させることができる。